『門』という土地タイプが存在する事はご存じでしょうか?
初出はラヴニカへの回帰ブロックで友好色・対抗色全てに存在し、『門』という土地タイプを持っているのが特徴です。
そのまま使用しても、よくあるコモンの2色タップインランドにしかなりませんが、当時は《迷路の終わり》という特殊勝利の条件を満たすために使われており、ラヴニカへの回帰ブロック構築では5色コントロールとして、スタンダードでは《濃霧》系のカードを連打するターボフォグ系のデッキとして、共に《迷路の終わり》勝ち手段にしたデッキが一定の戦果を収めていました。



逆に言うと《迷路の終わり》を使う意外にはだたのタップインランドにしかならず、《迷路の終わり》も非常に悠長なカードなので、スタンダードやブロック構築以外ではあまり見かける事もありませんでした。
しかしあれから時を経て、ラヴニカへの献身やラヴニカのギルド、そしてバルダーズ・ゲートから多くの『門』を参照するカードが登場し、ヒストリックで復活を果たしました。
というわけで今回は最新版の【門・コントロール】をご紹介したいと思います。
まずはデッキリストから
30:Land 4:《調和の公有地/Plaza of Harmony》 3:《シミックのギルド門/Simic Guildgate》 3:《グルールのギルド門/Gruul Guildgate》 3:《イゼットのギルド門/Izzet Guildgate》 2:《アゾリウスのギルド門/Azorius Guildgate》 2:《迷路の終わり/Maze’s End》 2:《森/Forest》 1:《セレズニアのギルド門/Selesnya Guildgate》 1:《ラクドスのギルド門/Rakdos Guildgate》 1:《ディミーアのギルド門/Dimir Guildgate》 1:《ボロスのギルド門/Boros Guildgate》 1:《ゴルガリのギルド門/Golgari Guildgate》 1:《砦への門/Gate to the Citadel》 1:《シータワー地区への門/Gate to Seatower》 1:《マナーボーン地区への門/Gate to Manorborn》 1:《タンブルダウン地区への門/Gate to Tumbledown》 1:《樹皮路の小道/Barkchannel Pathway》 1:《バルダーズ・ゲート/Baldur’s Gate》 |
19:other 4:《燃え立つ門/Gates Ablaze》 4:《迂回路/Circuitous Route》 4:《探検/Explore》 4:《成長のらせん/Growth Spiral》 3:《ギルド会談/Guild Summit》 |
11:creatures 4:《門破りの雄羊/Gatebreaker Ram》 4:《樹上の草食獣/Arboreal Grazer》 3:《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》 |
15:sideboard 3:《轟音のクラリオン/Deafening Clarion》 2:《目覚めた猛火、チャンドラ/Chandra, Awakened Inferno》 2:《アーチ道の天使/Archway Angel》 2:《否認/Negate》 2:《神秘の論争/Mystical Dispute》 2:《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》 1:《湧き出る源、ジェガンサ/Jegantha, the Wellspring》 1:《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》 |
参照:マジック英語公式-7/25traditional historic ranked
勝ち手段に《迷路の終わり》が使われているのはヒストリックでも同様で、その他『門』の数を参照するカードが多数投入されている事から、ひたすら土地を伸ばしていく必要があります。
タップインランドが多く、とにかく土地を並べたいこのデッキでは、下記の追加で土地を置く効果を持ったカードは非常に重要な要素となっており、普通のデッキでは過剰と言えるくらいの枚数が投入されています。




これらのカードで土地を伸ばしながら、《門》の数を参照するカードで一気に盤面を掌握していきます。



《門破りの雄羊》は勝ち手段の一つとなっており、瞬く間に驚異的なサイズへと成長していくでしょう。
《燃え立つ門》はこのデッキ唯一の除去ですが、2ケタ近いダメージを与える事も珍しくなく、大抵のクリーチャーは対処可能な火力を出す事が可能です。
《門破りの雄羊》と《燃え立つ門》は非常に相性が良く、《燃え立つ門》では《門破りの雄羊》が致死ダメージを受ける事が無いので、相手の盤面だけ一掃する事が出来ます。
デッキの構成上たくさんのマナが出せるようになっていきますが、そのマナを有効に活用するべく《ハイドロイド混成体》が採用されています。


《門破りの雄羊》と並びかなりのサイズに成長するため、対戦相手からすると《迷路の終わり》以外にも大型クリーチャーへも意識せねばならず、サイドボード後も除去を一定枚数残しておかなければならないというプレッシャーを与える事が出来ます。
《バルダーズ・ゲート》があれば《スフィンクスの啓示》を思い起こすような膨大なライフとカードアドバンテージを得る事ができ、そこまでいけば勝利は目前となるでしょう。
新カードとして、《バルダーズ・ゲート》以外に《シータワー地区への門》など抽出持ちの『門』が数枚採用されています。


デッキの半分が土地のこのデッキでは、マナフラッド受けできるこれらの土地は地味にありがたい存在で、デッキの安定化に貢献してくれます。
黒いカードが全く入っていないこのデッキにとって、《ゴルガリのギルド門》のような黒を含む土地は、《迷路の終わり》の勝利条件を満たすためだけに無理矢理投入しているので、複数枚採用したくありません。
しかし『門』は一定枚数入れたい、というジレンマがありましたが、これらも抽出持ちの『門』により、だいぶ無駄をなくす事が出来るようになりました。
そして当然ヒストリック版でも《迷路の終わり》は採用されています。

今回は以上となります。
ベースが土地系のコンボデッキなので基本的にコンボが妨害されづらく、動きも派手なので使っていて爽快感があります。
そんなにレアリティの高いデッキではないので揃えやすいので、興味のある方はぜひ使って見て下さい。
それではまた