『パウパー/Pauper』というフォーマットはご存じでしょうか?
カードプールは広大で、これまでにテーブルトップ(紙)かマジックオンラインでコモンとして収録された全てのカードが使用可能となっています。
全てコモンという事から、カードパワーが低くゆっくりとした環境を想像するかもしれませんが、時にはレガシーのデッキと渡り合えるほどの瞬殺コンボデッキなんかも存在していましたが、もちろんそんなデッキがいつまでも容認されるわけもなく、現在は幾度もの禁止改定を経て以前よりも比較的ゆっくりとしたマイルドな環境となっています。
しかし、いくら禁止にしても新しいカードが次から次へと出てくるのがマジック。
最新のカードが影響されるのはスタンダードだけではありませんよね。
さて、本日はそんな近年のカードを取り入れ勢いにのっている、最速3ターンキルも可能な高速アグロ・コンボ、【悪鬼シュート】をご紹介していきたいと思います。
まずはデッキリストから
18:Land 2:《忘れられた洞窟/Forgotten Cave》 16:《山/Mountain》 |
30:other 4:《突破/Crash Through》 2:《信仰無き物あさり/Faithless Looting》 2:《無謀なる衝動/Reckless Impulse》 3:《使徒の祝福/Apostle’s Blessing》 4:《溶岩の投げ矢/Lava Dart》 4:《稲妻/Lightning Bolt》 4:《魔力変/Manamorphose》 4:《変異原性の成長/Mutagenic Growth》 3:《ティムールの激闘/Temur Battle Rage》 |
12:creatures 4:《祭り壊し/Festival Crasher》 4:《窯の悪鬼/Kiln Fiend》 4:《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》 |
15:sideboard 2:《電謀/Electrickery》 2:《炎の斬りつけ/Flame Slash》 3:《鋭い痛み/Flaring Pain》 4:《紅蓮破/Pyroblast》 2:《サテュロスの悪知恵/Satyr’s Cunning》 2:《死の国の憤怒犬/Underworld Rage-Hound》 |
デッキのコンセプトはいたってシンプル。
軽量呪文を連打し、インスタントかソーサリーと唱える事でサイズが上がるクリーチャーで殴り切るといもの。



採用される呪文は非常に軽く、《魔力変》《変異原性の成長》《溶岩の投げ矢》のフラッシュバック等、マナコストをほとんど必要としないものが多数採用されており、早期決着に特化したデッキだと言えます。



かなり速度のある構成ですが、中でも《窯の悪鬼》はパワーの修正値が高く、3ターン目にはなにかしらの呪文2発+《ティムールの激闘》で一気に20点のダメージを与える事も可能と、最速3ターンキルもありかなりの破壊力を秘めています。


非常に攻撃的なデッキですが、全部で12体しか入っていないわずかなクリーチャーを守るプレイも重要となってきます。
《変異原性の成長》は相手の火力からクリーチャーを守るために使う事も多く、《稲妻》であればどのクリーチャーも耐える事ができ、《祭り壊し》ならば《感電破》のような4点火力でも生き残る事が出来ます。
マナが無くても唱える事ができるうえに、こちらのターン中に《変異原性の成長》で除去をかわした場合クリーチャーが大幅に強化されてしまうので、相手のプレイにある程度の制限をかけられるのも強く、直進的なこのデッキを支える重要なカードとなっています。
《使徒の祝福》も、全体除去の弱いパウパーでは除去回避としての信頼性は高く、アンブロッカブルによりゲームを決定付ける事の多い呪文となっています。


環境最速クラスの速さから除去の薄いデッキに強く、苦手なデッキであってもブン回りの強さで押し切れてしまう事も多々あり、現在のパウパーで勢力を拡大していっています。
感染やSuper Crazy Zooのような一点突破系のデッキが好きな人には大いにハマる事でしょう。
マジックオンラインでもメインボードなら比較的安価に組めるので、興味のある方はぜひプレイしてみてください。
それではまた