最新セット『ニューカペナの街角』が4/29に発売となりましたので、色別にスタンダード目線で注目カードをまとめてみました。
目次
白
市民の鉄梃/Citizen’s Crowbar

序盤は2マナ2/2として最低限の戦力にはなり、装備品としても活用できる事から対戦相手のデッキに依存しないという汎用性は悪くないように思えます。
【浄化の印章】のように「置き解呪」的な使い方もできますが、装備をした状態でなおかつタップ能力という確実性の低さがややネック。
しかしながら【婚礼の発表】や【エシカの戦車】など壊したいカードも多く、腐りにくいという点で可能性はありそうです。
集団失踪/Depopulate

1枚引かれるデメリットはありますが、それでも4マナの全体除去は使いやすいです。
【災厄招来】との相性の良さにも注目です。
これまでは5マナ以上の全体除去ばかりでしたが、4マナのこのカードによって、全体除去+2マナカウンターや【表現の反復】などをを使い回す動きが可能となり、【災厄招来】の使い勝手もより良くなりそうです。
救出専門家/Extraction Specialist

【救出専門家】と戦場に戻したクリーチャーで同時に戦闘に参加出来ない都合上、基本的にはなんらかのシステムクリーチャーを戻す動きが主流となりそうです。
【光輝王の野心家】や【スレイベンの守護者、サリア】あたりが真っ先に候補としてあがりそうです。
【ひきつり目】【よろめく怪異】【命取りの論争】【忘却の儀式】あたりと組み合わせたオルゾフも好相性。
意外と汎用性は高そうです。
希望の源、ジアーダ/Giada, Font of Hope

飛行、警戒、クリーチャー強化、マナ加速と2マナとは思えない破格のスペック。
白には珍しいマナ加速に加えて、クリーチャー強化の速度がとてつもないもになっています。
これまでスタンダードではファンデッキ的な扱いだった天使が、このカードによって構築級になれるかもしれません。
青
帳簿裂き/Ledger Shredder

2回呪文を唱えるのはどのプレイヤーでもよいので、割と誘発しやすいと思われます。
フラッシュバックなどカードを捨てる事を活かせる効果的な手段があれば輝きそうな1枚。
かき消し/Make Disappear

最近の2マナカウンターの中では対象が限定されず使いやすそう。
「犠牲」無しでも及第点ですが、無理なく犠牲コストを払えるデッキで使用するのが理想ですね。
追加で4マナ支払うのは容易ではなく、【感電の反復】などでコピーされた呪文もまとめて打ち消せるのも魅力です。
断れない提案/An Offer You Can’t Refuse

1マナの【否認】。
宝物トークンを2つも与えるのは大きなリスクではありますが、【否認】がわずか1マナで唱えられるのは非常に魅力的。
デッキによっては【否認】や【呪文貫き】より優先して使う事もありそうです。
一応自分が唱えた呪文を対象に取る事でマナ加速としても使えます。
とんずら/Slip Out the Back

【蛇皮のヴェール】や【タミヨウの保管】のように戦闘で一方的に打ち取るような使い方はできませんが、除去から守る意味ではこちらに軍配が上がります。
コントロールやミッドレンジが増えるほど価値が増しそうな1枚です。
黒
墓所細工/Cemetery Tampering

毎ターンの切削を考慮すると条件を満たすのはそれほど難しくなさそうです。
【樹海の幻想家、しげ樹】【スカイクレイブの影】【しつこい負け犬】、あるいはフラッシュバックやリアニメイト戦略等、墓地を溜める事を活かしたデッキ構築を心がけたい所。
夜の棍棒使い/Night Clubber

-1と効果は大きくありませんが、ドローか2/2を残すか状況に応じて選べる全体除去というのは環境次第でサイドボードに採用される可能性はありそう。
【スレイベンの守護者、サリア】に影響されず除去できるのは良いですね。
範囲が対戦相手のクリーチャーのみなので、自分がアグロデッキを使用していても無理なく使えるのも嬉しいポイント。
強請る大入道/Shakedown Heavy

6/4で殴るかカードを引けるか、どちらにせよかなりのプレッシャーを与える事ができそう。
回避能力持ちなのもナイスですね。
最近の黒はコントロールやミッドレンジが主流ですが、同セットの【しつこい負け犬】も優秀で、黒をメインカラーとした構築級のアグロデッキも組めそうです。
しつこい負け犬/Tenacious Underdog

2マナ3/2というそれなりのサイズに加えて、墓地から唱えられる奇襲能力持ちとなかなかの性能。
黒系のアグロデッキをシンプルに強化してくれます。
赤
大勝ち/Big Score

色拘束が薄くなった【予想外の授かり物】
純粋に強化された完全上位互換となるので弱いわけがありません。
悪魔的な客室係/Devilish Valet

ある程度このカードを活かせるような構築をする必要がありますが、とてつもない爆発力を秘めています。
戦場に出るクリーチャーの数と【悪魔的な客室係】のパワーの変化は以下のようなものになります。
1対:パワー2
2対:パワー4
3体:パワー8
4体:パワー16
5対:パワー32
6対:パワー64
7対:パワー128
こう見ると最低でも3体は安定して出したい所ですね。
顔壊しのプロ/Professional Face-Breaker

戦場に出たターンから効果を発揮できるのは非常に使いやすい。
後半無駄になりやすい宝物トークンを息切れ防止に利用できるのも素晴らしいですね。
能力は申し分ありませんが、アグロデッキでの採用となると3マナでパワー2という微妙な殴り値の低さが少し気になる所です。
絞殺/Strangle

ソーサリーなのは気になりますが、それでも1マナ3点除去は使われそう。
緑
祝祭の出迎え/Gala Greeters

なかなか爆発力のありそうな能力。
+1/+1カウンターはもちろんのこと、宝物トークン生成素晴らしい。
生成される宝物トークンはタップ状態なので無限コンボは難しそうですが、単純にアグロデッキの展開補助として優秀です。
2点のライフ回復もダメージレースを有利にしてくれるでしょう。
【月の踊り手、トレラッサーラ】や【祝福されし者の声】等でライフゲインデッキでの採用も考えられます。
宝石泥棒/Jewel Thief

コモンとは思えないスペック。
3マナ3/3は積極的に入れたいサイズではありませんが、マナ加速できるアタッカーは魅力的です。
警戒、トランプルとダメージレースに強い能力なのも見逃せない所です。
産業のタイタン/Titan of Industry

環境的にエンチャント、アーティファクト破壊は実用性が高く、これ1枚で11点クロックという打点の高さも魅力です。
7マナという重さがネックですが重さに見合った強さはありそう。
狩りに出るビビアン/Vivien on the Hunt

+2の【出産の殻】効果は期待してしまいます。
-1を連打するだけでも強く、出してすぐサーチ出来るので6マナ払う価値は充分あるのではないでしょうか?
上手く構築できれば、2つの+能力で高い柔軟性と爆発的なアドバンテージを獲得する事も可能で、ニューカペナの街角の中でもっとも試してみたいカードのひとつです。
作業場の戦長/Workshop Warchief

ライフ回復にトークン生成と、かつての【スラーグ牙】を思い起こさせる能力。
【スラーグ牙】と比較するとライフの回復量は少なく、トークンも死亡時にしか生成されませんが、その変わり【作業場の戦長】はトランプルと奇襲を持っており、よりアグロデッキ向きな能力となっています。
非常に汎用性が高くクセがないので、アグロやミッドレンジなど様々なアーキタイプで活躍するでしょう。
多色
闇市場の巨頭/Black Market Tycoon

2点のダメージは痛いが、通常のマナクリーチャーと違い必要に応じてマナを蓄えておけるのは便利です。
恒久的にアーティファクトを生成出来るので、【霜剣山の製錬者】【電圧のうねり】などシナジーも豊富でかなり汎用性は高そうです。
斡旋屋一家の隆盛/Brokers Ascendancy

トークンデッキのような横並びするデッキで真価を発揮しそう。
全体強化としては同じ3マナで他の役目も兼ねる【婚礼の発表】がありますが、即効性と爆発力でこちらが優先される可能性は充分ありそうです。
俊足の踊り手/Fleetfoot Dancer

シンプルに強い。
この色の4マナ域には【エシカの戦車】や【放浪皇】など強力なライバルも多いが、これらに割って入れるスペックは充分ありそうです。
ジェトミアの情婦、ジニー・フェイ/Jinnie Fay, Jetmir’s Second

トークンなら何でもクリーチャーに変えられるのはなかなか使い勝手がよさそうです。
【厚顔の無法者、マグダ】や【裕福な亭主】を使用するトレジャー系のデッキで採用される可能性アリ。
白熱のアリア/Incandescent Aria

デッキの構成次第では相手のクリーチャーだけ一方的に除去する事も可能。
現状トークンを生成するカードがよく使われているので除去としての確実性は高くないが、3マナ全体3点火力はそれなりに使いやすいので、今後の環境次第では輝きそうです。
貴顕廊一家の魔除け/Maestros Charm

1番目の能力によって無駄になる事がなく使い勝手はよさそう。
敏捷な窃盗犯/Nimble Larcenist

【罪の収集者】が3色になると、手札破壊の範囲が広がり飛行までついてくるようになりました。
【否認】【才能の試練】【軽蔑的な一撃】など、よく使われる打ち消し呪文に引っかからないので、特に対青系コントロール用のサイドボードとして期待できます。
敵対するもの、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis, the Adversary

発売前から話題となった新しいオブ・ニクシリス。
3ターン目に犠牲から2対出ると、+1を連打するだけで相手のライフや手札をズタボロにする事が出来ます。
単体除去にも打ち消しにも強く、-2のトークンデビルトークンによってクリーチャーによる攻撃からも守れるので非常に対処が難しくなっており、そんなプレインズウォーカーがわずか3マナというのはやりすぎなのではとさえ思えるほどです。
今後様々なデッキで見かける事になるでしょう。
常夜会一家の魔除け/Obscura Charm

【漆月魁渡】はもちろんのこと、同セットには優秀な多色のカードが豊富にあるので使い勝手はよさそう。
ミシュラランドを除去できるのもナイスです。
策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seer

3マナ1/4というサイズに加え護法1のおかげで序盤は特に対処が難しいでしょう。
上手くいけば大量のドローから一気にサイズアップを図る事も出来るし、単純に手札の質が良くなるのも嬉しいですね。
スペックは高そうですが、どのようなアーキタイプで輝くのか使い方が難しいカードです。
土建組一家の魔除け/Riveteers Charm

1番目のモードはレアである【魂の粉砕】と同じ能力と、この時点でアンコモンなのがおかしいレベル。
2番目のモードで追放する枚数も3枚と、この手のカードとしては多いのも強力。
インスタントなのでなおさら使いやすい。
3番目のモードのおかげでメインから無理なく墓地対策できるので、サイド後に墓地対策カードを入れる必要がなくなり、サイドボードのスロットに余裕ができると至れり尽くせり。
今回の魔除けサイクルの中でも屈指の強さではないでしょうか?
策謀の故買人/Scheming Fence

【真髄の針】【ファイレクシアの破棄者】と違って、指定出来るのがあくまでパーマネント1つなので、選んでいない同名のカードや、まだ戦場に出ていないカードは封じれない点には注意が必要です。
とはいえ指定したカードの能力を使えるのはなかなか優秀で、人間・市民と部族恩恵を受けやすいタイプなのも相まって使われる事はありそうです。
染みついた耽溺/Tainted Indulgence

インスタントの2マナ2ドローは普通に使えそう。
賢明な車掌、トルーズ/Toluz, Clever Conductor

3マナ3/1で戦場に出た時にルーター、除去されてもアドバンテージ獲得となかなかのスペック。
混成シンボルなので、青単、青白、青黒と使えるデッキの幅が広いのも良いですね。
虚空裂き/Void Rend

単体除去として3マナは軽くはないので4積みはなさそうですが、除去出来る範囲の広さからデッキに1~2枚の採用はありそうです。
追放ではなく破壊なのが残念な所ですね。
未認可霊柩車/Unlicensed Hearse

墓地対策としては優秀で、かなりの打点も期待できます。
起動にマナが必要ない点も素晴らしい。
土地





レアの3色生み出せる土地は今後のスタンダードでずっと使われ続けるでしょう。
まとめ
以上となります。
今回のセットで一気に多色化が進み環境が大きく動いていきそうですね。
すでに【敵対するもの、オブ・ニクシリス】のやばさが話題となっていますが、まだこれから新しいカードがどんどん活躍していく事でしょう。
今後のスタンダード環境のトーナメント結果なども随時取り上げていきたいと思います。